点数申告

麻雀を覚えて遊び始めると、覚えるの大変で挫折する人が出ると言われているのが、点数申告。申告の前段階の、あがり点の把握。自分が上がった時はもちろん、他人のあがり点数をチェックするという意味でも必須なんですけど、この壁が高いと感じる人が多いみたい。

符と役(翻)の組み合わせはただの丸暗記だから、掛け算九九を理解していれば大体の人はできます。ただ、親と子で違うのと、ツモ上がりと出あがりで違うので、覚える量はちょっと多い。符の数え方も手牌の構成面子で決まっているので、一回暗記してしまえばそれで終わり。麻雀やらなくなったら徐々に忘れていくもんですが、常日頃エンジョイしている人たちなら、忘れることはあまりないよ。プロならなおさらなんだけど、最近点数の誤申告が多いとあるプロが話題になってる。

誰でも間違いはある、という援護もあるけど「誰でもやる事可能性があるから気にかけなくてもOK」というのはいくらなんでも暴論。間違いやミスが起こらないような対策はするべきで、そのうえでどうやっても間違いがあるという人間の限界みたいな落としどころが、誰でもミスはするという事実。例えばタクシーの運転手だって道を間違えるけど、それを普通の人よりは間違えないというところに本質的な存在価値がある。藤井聡太だって(プロの視点では)そんな難しくない詰めろを見逃すこともあるけど、他のプロと比べても圧倒的にミスが少ないゆえにあんな成績だ。他のプロ棋士がミスするところを、藤井はミスをしないというパターンもあるか。また、医者なんかは即座に人命に関わることもあるから、ちょっとしたミスで恨みを買うことも裁判沙汰になることもあり、その対策としては、医療訴訟用の保険があるとかなんとか?

麻雀で点数申告はそのいずれに及ばないほどに、とても基本的な事項。基本的なミスが続くと叱責を受けたり冷遇されたりするのは世の中のどこだってそうだ。ましてや素人じゃないんだから。だから「ちょっと頑張れや」ってみんな思っている。これは無茶な話ではなく、頑張れば超えれる壁でしょうよって。たぶん百万人ぐらいは過去に超えている。そのうちに…同じことが続くと呆れられて、応援、信頼してくれていた人からも相手にされなくなってしまう。そんな事は大人になるまでにみんな経験する。テレビタレントという特殊な世界でも、そう大差ねえだろう。だから、そんなミス何度もあるかなあ?というミスが続くのは、何か事情があるんじゃないかと思ってしまう。

例えば極端に計算が苦手なんじゃないか?

麻雀プロが所属する団体には、所属を希望するにあたってペーパーテストがある。普通そうだよね。ネットで過去問を公開している団体もあるので実際に見れます。麻雀に携わる人間の常識として、用語を漢字で書けるか、とか、タイトル保持者の氏名をしっているか、なんてテストがある。加えて、当然ながら麻雀の競技スキルに関するテストもある。あがり点の申告、有効牌枚数比較、清一色の待ち把握、オーラス逆転条件の算出など、プロとしては当然なんだろうなあという設問が並ぶ。どれもこれも、頭の中で数字を思い浮かべながらロジカルに判断する必要がある。どうしても暗算が苦手だと、厳しい。それにしたって上がり点申告はただパターンを思い出すだけではあるんですけども。

実際にそのプレイヤーが申告を誤ったという場面を見て、というかMリーグ放映中にもたまたまみて、ちょっと不思議な間違いかたをしていると思った。7700の上がりを5800だと申告してしまうのは、何かの錯誤で間違えたというよりは、点数計算の何かを誤って理解しているのでは?って。役やドラの数を間違えても、3900-7700-12000のラインで間違えるもんで、5800は脳裏に浮かばない。じゃあ点数の仕組みを部分的に正しく把握していないのかも?例えばピンフが良くわかってないとか、面前と副露の違いがあやふやだとか。いやいや…そんなはずねーだろと自分も思いますよ。でも、申告を誤っている時は手牌の暗刻を忘れているようにも見える。これはたまたまかもね。それにしたって、毎回毎回あがるたびに間違えているわけではない。もし毎回間違えるようだったら、恐縮ですけど流石に参加する資格ないのではと思います。そんなことが起こらないように、参加資格には競技プロ団体所属って要件があるんだろう。…あるよね?なかったっけ。オーディションの時だけ?

当人はちゃんと把握しているけど、実際の対局で間違いが何度も起きてしまう…というのであれば、あれば…。一体なんだろう。経験不足だなんて、そんな話はちょっと聞きたくない。だってMリーグ5年?6年?目でその言い訳は幾らなんでもちょっとキツイ。

でもね?

そういう問題を乗り越えていけば、圧倒的覇者の麻雀星人相手にも勝負になるのが麻雀の面白いところ。点数申告だなんて、乗り越える壁がそんなに高くない事はみんな知ってる。やれると思うよ?だからでかい声で文句を言ってる人もいる。言葉選ばすに言ってしまえば、「この人本気で取り組んでないんじゃない?」って訝しんでるわけだよね。

まとめ:もうちょい頑張っていこう